Qt Champion に選ばれました

この記事は 2014年11月11日に Tero Kojo によって Qt Blog に投稿された「Tasuku Suzuki is the second Qt Champion」という記事を勝手に日本語訳したものになります。

先週アメリカで開催された Qt Developer Days において史上2人目の Qt チャンピオンの発表が行われました。

日本で Qt のコミュニティ活動を熱心に行ってきた Tasuku Suzuki がその栄誉に輝きました。

Suzuki-san が Qt をはじめたのは彼がまだ学生のころの 2002 年になります。当時、大学の研究で作った結晶構造のシミュレーションプログラムの計算結果を視覚化するためのソフトウェアを作るために、様々なツールキットを試した中で一番良かったのが Qt でした。

その後 Suzuki-san はさらに Qt にのめりこみ、2006 年には日本での Qt のセールスをサポートするエンジニアとして Trolltech に入社しました。Suzuki-san は日本での Qt の普及のため同僚とともに尽力してきました。Qt のウェブサイトを日本語化したり、2009 年から 2011 年に渡る3年間、日本で Qt のイベントを開催したりもしていました。

最近は、日本で Qt の勉強会活動を熱心に行っています。日本の Qt 勉強会は 2010 年、@vivisuke さんが福岡で行ったのがはじまりです。その後日本中で開催されるようになりましたが、各地に Qt のグループができるという状況でした。2012 年にこれらのグループが統合され、現在の日本 Qt ユーザー会となりました。その後、Suzuki-san はコミュニティの承認を得て関東の Qt 勉強会の主催者を引き継ぎました。

日本の勉強会のやり方は様々ですが、Suzuki-san は Qt 勉強会のやり方をそれまでの発表形式のものから、実際にコードを書くスタイル(もくもく形式)に変更しました。誰もが自由に参加できて、コードを書いたり、勉強をしたり、Qt のわからないことを気軽に質問できるような勉強会になっています。この形式での勉強会は 2013 年の1月以降毎月定期的に開催されていて、新しいメンバーも続々と増えています。

この勉強会の魅力の1つは、@hermit4 さんと立ち上げた「Qt おやつ部」で、勉強会のためのおやつを提供するのが主なミッションとなっております。これまでの素晴らしい成果を是非ご覧ください。(ケーキチロルチョコ別のケーキ

勉強会に参加している日本の開発者の中にはコードやバグレポートを通して Qt Project に貢献している人もいます。日本の開発者の多くは言語の壁に悩まされていますが、Suzuki-san はそのサポートもしています。

Suzuki-san は自分でもプログラムを書きます。Qt ベースのプラットフォーム向けの日本語入力システムなど、これまでに様々なものを作って来ました。

Suzuki-san が作っている興味深いプロジェクトの1つが silk – Simple and flexible web framework です。Silk は Qt で作られたアプリケーションで、サーバーサイドのプログラミングを QML と JavaScript で書くことを可能にします。サーバーサイドで Qt で書いた高速なアプリケーションを動かすために必要なものがすべてそろっています。

Suzuki-san は Qt 自体のコードも長年に渡って書いていて、彼の名前でたくさんのコミットがなされています。

チャンピオングッズはすでに日本に郵送済みで、1年間の Qt Professional ライセンスが授与されます。Qt チャンピオン、ほんとうにおめでとうございます!

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