Qt 5 の未来は明るいブログ

QtCon に参加しました 2日目

Published: 2016-09-09 / Last modified: 2016-09-09

Day 2

いよいよ本番。

開会の挨拶

去年までは「Qt Contributors' Summit」という名前で Qt の開発者が集まって今後の Qt の開発についての議論をするイベントでしたが、今年は KDE が20周年、VLC が15周年、Free Software Foundation Europe も15周年ということで、4つのオープンソースコミュニティの合同イベントになりました。

How Social Activists are Using Open Data

オープニングキーノートは SOZIALHELDEN e.V.Raul Krauthausen さんによる「社会活動化がオープンデータをどう活かすか」という話でした。

ペットボトルのデポジットを地域の寄付に変えるための仕組みをスーパーマーケットなどに展開した話や、様々の施設が車椅子(やベビーカーなど)でのアクセスしやすさを地図上に可視化した wheelmap.org の話、各施設のアクセスのしやすさを向上するための wheelramp.de などのプロジェクトや、駅などのエレベーターがちゃんと動いているかを調べられるオンラインサービス brokenlifts.org などの紹介をして、オープンなデータを活かす方法や、データをオープンにする働きかけなど、非常におもしろく、素晴らしいキーノートで、拍手喝采でした。

さまざまなセッションに参加

午後からは通常のセッションで、Qt のものを中心に色々参加しました。

Bringing Qt to Automotive

Pelagicore 社の Johan Thelin による Qt を車業界で使う場合の話で、一般的なデスクトップ/モバイル/組み込み開発とはまた違った構造や文化、習慣についての紹介がありました。後半は Qt Automotive Suite の紹介とそれをもとにどういう問題に立ち向かっているのかっていう話がありました。

QtCreator as BMW Car IT Automotive IDE

BMW が車載開発のツールとして Qt Creator を採用した話で、他の IDE との比較検討の経緯やプラグイン開発で四苦八苦した話、セキュリティまわりの戦いや、運用面での苦労など、かなり具体的な内容が盛りだくさんでした。

Qt project status

Qt Project のチーフメンテナ LarsKnoll による開発プロジェクトの話です。

Qt 5 の歴史をメジャーバージョンごとに簡単に振り返り、Qt 5.7 でなぜ LGPL のバージョンを 3.0 にしたのかを解説し、プロジェクトを支えるインフラやテスト環境についての紹介をしました。

Qt 5.8 に向けては自身がかなり関わった Qt Lite プロジェクトについての解説に結構な時間を割きました。

Qt 5.9 以降の大まかな予定も示されました。いまのところ Qt 5.11 を次の LTS にして、その次は Qt 6 にしようかなぁというぼんやりとしたイメージでいるそうです。

Qt 6 ではモジュール化をさらに進めたい。QtCore がかなり巨大なので、Animation Framework や State Machine Framework などの機能を独立したい。C++17(?) をベースに API も見直したい。コンテナも std を使うかどうか再度検討したい。

QtNetwork は新しい RPC の仕組みやウェブサービスの API を導入したい。

QtGui については、QPA まわりの改善と OpenGL の依存性を減らすこと、一般的なスクリーン以外のバックエンドの対応(リモートデスクトップなど)。

QtQml は、言語として ES6 や TypeScript の対応の検討、Lazy binding、キャッシュや GC の改善など。

QtQuick としては入力イベント処理の改善やパーティクルエンジンの刷新、3D のサポートの強化など。

ツール関係は moc や qdoc などを LLVM/Clang を使って書き直したり、クロスコンパイルのサポートの改善などを考えている。

その他、Python サポートの復活や、Web Assembly の対応などを検討しているとのことでした。

パーティー

いろんな人と話をしました。車業界の人が多いのが印象的でした。

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